■KYOUさんと歩いた日には彼女に特別なお土産が用意してあった。というのも、松の切り株が転がしてある場所に美味菌のマツオウジが多数発生していることを確認していたからである。
それとKYOUさんがこういった自然の食材に対して偏見のないひとだということを、日頃のつきあいのなかでわたし自身が承知していたことがある。天然キノコというものは、うかつに誰にでもプレゼントはできない。かてて加えて、マツオウジ自体、体質によって軽い中毒をする場合があることが各種の文献にうたわれている。 |
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そのマツオウジだが、食毒の分かれ目は単に体質によるものではないようである。どうもこれまでマツオウジとして扱われてきたキノコは2〜3系統に分類できるらしい。
個人的な観察の結果からいえば、
(1)甘い香りがして、あまり大きくならず、色がオレンジから褐色のもの。
(2)松ヤニのような香りで、おおきく成長し、傘の縁が鋸歯状に切れ込むもの。
(3)姿形は(2)に似るが、つばがあり、色が全体に白っぽい、という3系統である。 |