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ホームヘルパー全国連絡会会員へのアンケート結果 会員のみなさんから寄せられたアンケートの結果をお知らせいたします。あなたと同じ意見や声、または、違った考えがあることがわかります。連絡会としては、このアンケート結果をもとに、これからの活動や厚生労働省との話し合いに活かしていきたいと思います。
A 身分の保障がない。人手(若い人)が足りない一方で、こまぎれの活動時間で、移動にばかり 時間をとられ実働が少ない。 B 現在登録しているヘルパーステーションの待遇のひどさ。 ・同行訪問、利用者との挨拶、ケアマネとの打ち合わせ、月1回のヘルパーステーションで行わ れるカンファレンス会議などには全く給料が支払われない。 ・利用者宅への訪問に自転車を使っているが、雨の場合は危険なのでバスを使うよう指示された が、交通費の支給はない(どこでもそうなのですか?)。このヘルパーステーションを辞める方 向で、真剣に考えているところです。 C 2級の資格を取ってのち、すぐ府中市社協に登録ヘルパーとして申し込んでいますが(昨年11 月から)、まだ仕事が全然来ないことです。 D ・勤務の不安定性と会社の理念 ・ヘルパーの質と役職・実力のアンバランス E 58歳の男性である。求人があってもほとんどが45歳までである。また、訪問介護はほとんど が女性であり、入る隙間がない。今は施設の主任ヘルパー、または講師の道を探しています。(ホ ームヘルパー1級) F 公務員ヘルパーですが、介護保険が始まって認定調査を行って1年が経ちました。現場から離 れてのオブザーバー的な立場での仕事ですが、いろいろなお宅をまわって、いろいろな生活状況 を見ていると、改めて在宅福祉の大変さがわかります。ただ、直接援助に携わる立場になく、各 機関との関わりのなかで何に役立つことが出来るのか、自分たちの仕事が援助にどうつながって いくのか見えず、不安です。 G *全国統一の拘束も含めた賃金体制の確立……? *デイサービスへの働き掛け(家族の思い、施設へのご案内『4箇所』本人は首を横 に振る ばかり、ケアマネと共に働き掛けから1年本人の気持ちが分かるだけに…… *家事援助の仕事の内容の多い割には低い評価、必要性、専門性……? H ・事業所では「ヘルパー交流会を定期的にもちたい」と言い、何回かもたれたのだがなかなか 定期化しない。 ・事業所の経営がかなり厳しそう(スタッフがよく入れ替わる、事務所の移動が多い)なのだ が、登録ヘルパーとしてどこまでかかわれるか。 I ヘルプ活動中のコーディネーター達(多くは若い有資格者とか、男性であったりとか)の認識 の違い、経験の違いによる意志疎通がうまくいかない。(細かい心配りの点で個人的な差がある こと。組織にくみこまれたためのゴリおし的な態度や配置がえ、沈黙等ペンディングになってし まっている事がかなりある)結果活動をセーブすることになってくる。ヘルパー活動よりこっち の方が問題大。 J @事業所の理解のなさ。 Aヘルパー自身のプロとしての専門性に個人の差があることあること。 Bヘルパー同志のつながり、広がりのなさ。
A グチを言える場を一つ作ってほしい(他の人の話も聞きたい)。利用する人の声も聞ける場(時 間)を持ってほしい。(このような集まりを待っていました。ぜひ充実させてください) B テーマ:利用者との接し方、本音の聞き出し方 内容:ワークショップ形式で、ヘルパー役と利用者役になって、利用者がヘルパーに対する遠 慮や見栄から、本当はヘルパーにしてほしいことや家族から「ヘルパーが来たらしてもらうよう に」といわれたことを頼めなかったり、食べ物の好みや味つけへの希望を言わずにいる、という 状況をどうするかやってみた後で、意見を出し合い考えていく。 C 男性ヘルパーの就業状況についての情報交換など。主に男性ヘルパー独特の困難性などを論議 できる場があればいいと思います。 D ・困難事例検討による交流会 ・登録ヘルパーと常勤ヘルパー混合で意見交換「現場の声」 E 「心のバリアフリーをどのように遂行していくか」について研修していきたいと思っておりま す。また、ヘルパーの質の問題も含めて……。 F ・生活援助の視点(食事、排泄、環境整備、健康など) ・メンタルな面への援助、関係他職種スタッフとの連携の方法 ・ヘルパー業務運営法(ケーススタディ関係他職種間の会議、チーム制についてどう考えるか、 スーパーバイザーの必要性) G *アセスメント……家庭に対する援助課題「気づき」「とらえ」「かかわる」 家庭生活に生じる生活課題の筋道や方法 *事例検討…………実践−事例−検討−実践 (年に2〜3回開催) 客観的に見直し、意識的にとらえなをす事が出来るのではないか。 《事前に資料送付(自分なりの検討)会合に参加》 H ・介護保険制度の問題点と改善点 ・事例検討 I ・家事介護とお手伝いさんの活動と比べ、賃金が前者の方が低いか同等な点(一般はどうかわ かりませんが)を調べ自分たちで基準を提議できないか調べられないか。 ・外国におけるシステム報酬等参考にならないか知りたい。 ・男性、女性ヘルパーの役割分担、明確化(体重の重い利用者が増えているので男性にも入って きてもらう) J @ヘルパーの地位、質、向上に向けての勉強。又援助困難事例などについてのグループワーク 等、多数あり。 A事業者や、関係機関に対してへの現状の課題や提議など。
A 今の状態では、ヘルパーのグチのはけどころがなく、現状のつらさ、矛盾など言い合える場と しての会であってもいいと思います(一面で)。第一回目の皆様の体験を聞き、「自分だけでは ない」と思えただけで、とても元気づけられました。 B 池袋での交流会の開催を希望します。登録ヘルパーでは、他の職種の方どころか同じ職場で働 いている人さえ話をする機会がありません。とにかく他の人と仕事についての話が出来る場がほ しいと思っています。 C 広島、あるいは福山地域(広島東部地域)の会員数などの状況について、出来る範囲で知りた い。 D ホームヘルパーが安心して働ける場を多くつくれるように、意見を集めてしかるべき所へ働き かけてほしい。 E 全国連絡会は本部として各支部を開設し、運営された方が連携が取れると思います。協力しま すのでよろしく。 F 研究会というと尻込みしがちな面があり、なかなかまとまりにくいと思いますが、方向性を明 確にし常にリーダーシップをとってくれる人を置いて、負けずに前進していくものにしたいです。 「継続は力なり」。介護保険制度への批判と、自己の仕事に対しての厳しい問いかけを続けてい ければと思います。 G *『家事援助』と『身体介護』は同じであり、多くの利用者と接するのはホームヘルパー、日 常生活、身体状況を報告する事によりケアマネージャーの仕事を一部援助している(ケアマネー ジャーは利用社宅に月に1〜2回訪問でケアプラン作成、これでは利用者の姿は見えない)いか にホームヘルパーの仕事が重要であるか、国、マスコミにPRすべきと思う。 H ・地域別交流会の開催 ・機関誌の発行(苦労話、よかった話など会員の交流や学習など) ・行政へのはたらきかけ I ボランティアにはいろいろなタイプの人が集まり、ばらばらな事を言ったりしたりすると思い ますが、事を始めた人たちはめげずにがんばって下さい。始めはそういう人達(委員の)である 程度事をすすめてくれた方が良いとも思いますので(賛同を集める形ですすめてくれるなら私も 協力しやすいです)。 J まだ内容も全然わからないので、報告集を読ませて頂いて、又出席出来てから考えます。
A いまのやり方では、ケアマネージャーの権限が大きすぎます。その辺の改正を望みます(ケア プラン通りの時間にヘルパーが働けないなら、他の事業所にまわすなど。また人によって質(?) の差があり、利用者が影響を受けている)。 B 介護保険前に、市の登録ヘルパーとして働いていましたが、妊娠のために急にやめることにな り(おそらく仕事が原因です。妊娠を知らされるのと同時に切迫流産の可能性も告げられ、仕事 を続けるなら胎児の生命は保証できないと医師に言われた)、その後も出産・育児で仕事を再開 できないままに介護保険が始まり、市の登録制度は廃止されました。民間会社で働こうにも、ヘ ルパー3級しか持っていなかったので面接も受けられず、何とか2級をとって今年2月から仕事 を再開しましたが、上に書いたような有様です。今の登録ヘルパーはあまりにも身分が不安定で 会社に都合よく使われている、という気がします。また、介護保険制度そのものが、この「会社 に都合よく(安く)使える登録ヘルパー」がいないと、経営がたちいかないような制度だという 話も聞きます。改善というと大変なことかと思いますが、ホームヘルパーの身分がいまのまま… …(以下、ファックスが切れていて判読不可能) C 私自身が難病患者であったこともあり、患者団体に関わっている関係で、ヘルパーの資格取得 の道を考えました。まだ、研修(資格取得のため)をやっただけなので、実践力が決定的に不足 していますので、これをどう力をつけられるのか、妻(ケアマネの卵)とも相談しながら手さぐ りしている状況です。 D 家事援助は大切ですが、なぜ行なうのか? 理由を理解して実施しているホームヘルパーがど れくらいいるでしょうか? 質の向上には自覚も大切です。何かお手伝いできることがあればと 思います。 E 全国、全ヘルパーをまとめて行きたいですネ。会費は、月500円〜1000円位として実行 できませんか。よくここまで立ち上げられましたネ。ご苦労様でした。 G *ケアマネージャーとホームヘルパーの意見交換(多くの参加を望む) *介護保険制度の枠内での一番末端で仕事をするホームヘルパー、厚生労働省の解答はお見事 としか言い様が有りません。ヘルパーの『質の向上』と、国もマスコミも声を上げ又拘束の賃 金問題になると管理上の問題か?システム上か?事業所、ヘルパーの問題か?この辺を整理し てほしいとあるが、国の制度上に問題あり、複合型、家事援助の金額では一般事業所は設立は したが廃業せざるをえない、ヘルパーに拘束も含む賃金は支払うことができない。 *全国大会参加の報道関係40名にしては、後日の報道が弱いようである。 お忙しい中、厚生労働省に御出席なされた方々に感謝致します。 H このアンケートが遅くなってすみません。
J 交流集会、又は支部など私にも出来る事があればお手伝いしたいと思います。出来れば千葉、 関東地区が希望です。よろしくお願い致します。 |
指定訪問介護事業所に送付された厚労省の文書 今年の4月5日付で、厚労省から全国の指定訪問介護事業所あてに、別資料の文書が送付されました。みなさんの所属されている事業所での雇用保険や労災保険の取り扱いはどうなっているでしょうか。 この際、ホームヘルパーにとっての雇用保険や労災保険(あわせて労働保険といいます)について考えてみたいと思います。 別資料で、大きく変わったことの一つは、何といっても非常勤、短時間勤務のヘルパーの多くが適用対象になったことです。 移動時間や業務記録も労働時間に含まれる 今年4月から雇用保険の適用基準が緩和されて、「年収90万円以上」という要件がなくなったのですが、この文書では、さらに移動時間や業務報告書の作成に要する時間も労働時間とみなすように求めています。それらを含めた「週20時間」という意味です。 しかし、あいまいな部分も多く残されています。行政の担当者がヘルパーの仕事にうといこともあって、自宅と利用者宅間の移動時間の取り扱いなど具体的な事例に明確に答えられないのが実状です。また、文書にある「所定労働時間」や「一週間」という概念もヘルパーの仕事の実情に即した解釈にしてもらう必要があります。今後の取り組みの課題といえるでしょう。 委託でも契約でも登録でも雇用関係に変わりない もうひとつは、契約の形態にかかわらず、実態にもとづいて雇用関係を判断するように、としていることです。厚労省が公式の文書で非常勤ヘルパーの雇用契約関係を明確にしたことは画期的といえると思います。労働時間の概念もそれと不可分の関係にあるからです。 結論のみを先に言えば、指定事業者とホームヘルパーは雇用関係にあります。労働基準法その他でこのことは明確です。判例も確立しています。 契約ヘルパー、パートヘルパー、登録ヘルパーなどいろいろな呼び方があります。契約書にも「委託」となっている場合が少なくありません。「派遣」という言葉も安易に使われています。しかし、ほとんどの場合、実態に基づいて判断すれば、すべて雇用関係であることをしっかり認識しておくことは、労災保険や雇用保険だけでなく、働く環境を改善していくうえでも大切になるのではないでしょうか。 労働保険は強制適用でさかのぼることもできる さいごに是非とも補足しておきたいのは、雇用保険と労災保険は強制適用だということです。いろいろな事情で難しいケースもあるでしょうが、少なくとも法律上は、事業者がホームヘルパーの保険加入をこばめないことは知っておく必要があるでしょう。 また、移動中を含めて、業務上で傷病を負った場合は、かならず労災保険が適用されることになっています。ケガをしてからもさかのぼって適用が可能ですから、万一の場合は、あきらめないことが大切です。 (文・事務局 林上) |
資料 |
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各地の話題・ヘルパーの声
■埼玉では、昨年から聴覚障害者に対応できるホームヘルパーを養成していこうというとりくみが始まっており、聴覚障害者や手話通訳者がホームヘルパーの資格取得をめざして勉強されています。 (埼玉・白石)
ヘルパー養成研修の問題やヘルパー不足も深刻 ■最近の動きについて、一報します ○ヘルパーに関して、2級養成研修を受ける人が、非常に少なくなっている。 ○ヘルパー現場では、ヘルパーが移動している(条件の少しでも良い現場へ)。 ○2級研修が終われば一人前と思っている。車椅子をひろげたり、たたむこともできないヘルパーがいる(利用者の安全は大丈夫なのか)。ヘルパー歴1年未満が40%近くいる現状。質の向上かが求められている。 ○訪問介護サービス提供責任者は、使えるヘルパーを求めて四苦八苦している。ヘルパー不足は深刻で、ケアマネージャー、利用者からの依頼をことわっている現実もある。 ○介護支援専門員の質の向上が求められている。9職種で質が違っている。アセスメント能力を身につける研修が必要である。 ○介護保険稼働の現場では、今後はケアプランの内容について等、厚労省からのチェックが入ることもあると聞く。訪問介護サービス提供責任者への研修も予定しているということである。 ○介護予防、生活支援事業のテキストが間もなく厚労省から示され都道府県で研修が始まるケアマネージャーが介護保険のプランだけでなく今後介護予防プランも作成していくことになる。 (埼玉・井上)
家事援助が、自立支援にどう役立つのかを整理する必要がある ■先日、都内でホームヘルパーの業務研修があり、家事援助の報酬が低いなどの問題が話題になりました。 そこで、次のような意見が出されました。参考になりましたので紹介します。 @ホームヘルパーの専門性について考えるとき、身体介護の専門性はわかりやすいが、家事援助の専門性はわかりにくい面がある。家事援助そのものが、どのように自立支援に役立つのかを整理する必要がある。 A家事援助を介護保険の枠外にするということが問題になっているが、もともと、家事援助には生活支援という機能があり、自立支援にむけての必要な援助といえるので、介護保険からはずすべきではない。 Bやはり、家事援助などホームヘルパーの業務(仕事)を標準化することが大切である。 Cまた、家事援助の報酬を引き上げるという問題や、身体介護、家事援助の一本化という意見もあるが、財源・財政的にどうしていくのかという問題も考えていかなければならない。 以上のような意見が出され、連絡会としても、このあたりのことを、学習、交流しながら、整理していくことが求められているなという実感がしました。 (櫻井)
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この頁は、地域の様子やヘルパーの声を集めて、掲載したいと思います。 ホームヘルパーについての動きや実状などを、お便りください。ファックスでもかまいません。 連絡先は、 ホームヘルパー全国連絡会 〒102-0071東京都千代田区富士見1-5-12 ネモトビル萌文社内 TEL03-3221-9008 FAX03-3221-1038 mailto:helper@mdn.ne.jp |
・・・・・会 員 の み な さ ん へ・・・・・
各地のホ−ムヘルパー交流集会が、以下の日程で決まりました。近辺の会員の方は、職場の仲間や友人などを誘い合ってご参加下さい。 また、交流集会にご協力いただける人は、事務局までご連絡下さい。 関西の交流集会決まる 「ホームヘルパーの集いin京都」 10月28日(日)午前10時から午後4時頃キャンパスプラザ京都(京都駅中央郵便局西隣) 午前:記念講演、午後:テーマ別分科会
新潟の交流集会も決定 10月27日(土)午前10時から 会場は、JR新幹線浦佐駅前を予定
関東でも、交流集会を開いてほしいという声があり、現在日程などを検討しています。
■厚生労働省との学習会を9月に行ないたいと思います。 これは、前回の厚労省との話し合いの時に、担当官と会とのあいだで継続的に意見交換を行なうことにしたもので、家事援助など、ホームヘルパーの業務をテーマに開きます。
日程などが決まりましたら、会員のみなさんに案内チラシを送付しますが、その段階で、参加のご希望を受け付けたいと思っています。 なお、その時の意見交換の材料として、簡単なアンケートを行ないたいと思います。ご協力をお願いいたします。 アンケートは、このニュースに同封しましたので、郵送、ファックスなどで、ご返送下さい。よろしくお願いいたします。
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◎遅くなりましたが…… 全国交流集会の報告集ができました 『家事援助の大切さを事例をとおして考える』 ―第1回ホームヘルパー全国交流集会報告集 B5判・96頁・定価840円(税込) 当日、ご注文されて、まだ届いていない方は、ご一報下さい。また、これから注文される方は、下記、萌文社までファックス・電話などでご連絡下さい。会員の方は、送料をサービスいたしますので、会員であることをご連絡下さい。
102-0071東京都千代田区富士見1-5-12ネモトビル 萌文社内 |
会員の方が書いた本を紹介します |
『こんにちはホームヘルパーです』
―介護保険の前と後、在宅ケアの最前線で
櫻井和代著
四六判・224頁・定価1260円(税込)
リヨン社刊(連絡先03−3511−8855)
『高齢・精神障害者とホームヘルパー』
―生きる意欲を高める家事援助の真価
石田一紀・泊イクヨ・藤田博久著
A5判・216頁・定価2100円(税込)
萌文社刊(連絡先03−3221−9008)
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