home > 地域・現場からのつぶやき


投稿

災害時にヘルパーはどうしたらいいのか?

                          石川県金沢市 大川敦子

 今年は金沢でも冬の大雪から始まり、夏の思いがけないほどの暑さには、熱中症の対応にも追われました。最近の大雨や台風では、広島や関西、東北など全国で大きな被害が出ました。
 本当に被害に遭われた方にはお見舞いを申し上げます。また亡くなられたご家族の皆様にはお悔やみを申し上げます。

 京都のヘルパーさんからは、台風時の停電写真や強い風の様子がラインを通じて送られてきて、瓦が飛ぶ中を訪問する危険さが手に取るようにわかりました。 そして9月6日未明には北海道で震度7の大地震が起こりました。北海道のヘルパーさんも、朝いつもより早く職場に行き、状況確認をされていました。ヘルパーさんの中には、職場にたどり着けない人もいて、自分の家も大変なのに利用者さんの所に行かねばならない辛さも感じた方も少なくなかったでしょう。その中で安否確認をしてくれて、食べる物や飲み物を確保してくれるヘルパーさんたちに、利用者さんや周りの方も勇気づけられたと思います。「ブラックアウト」という言葉も聞きました。明かりがない所で、どんなに辛い思いをされていたでしょう。まだまだ北海道では、危険な状態が続いています。心配です。

 自分たちは利用者さんを守っていく立場にあるのですが、いつ自分たちが被災者になって、身動きが取れない時もあると思います。やはりまず自分たちの身の安全を確保したうえで、利用者さんへの安全確保が大切だと思いました。周りを見渡し、出来るだけ外部からの状況を把握する。今回の地震では、再三ニュースで、「知り合いの方に確実な情報を送って下さい!」と言っていました。 SNSもうまく使いながら、災害地に発信していく方法もあるでしょう。
 私が最近、他県の介護職の事業所の方と話をした中で印象的だったことは、「私たちの事業所では、災害時利用者さんを助けに向かいますが、大災害でお互いが助からないと思った時は、逃げなさい!と言ってあります。その人を助けることができなかった悔しさで、その後多くの人を助けることができるからです。その責任は、すべて事業所で取ります!と、職員にしっかりと伝えています。」と言われていました。

 これからどんなことが起こるかもしれません、しかし励ましや繋がり、しんどい時こそ自分の身体をいたわる事、仲間がたくさんいるのだということが、明日への力になってくると思います。
 最後にこんな心配もありました、自然災害(温暖化は人災)は続きます。その裏で、介護保険制度の一層の改悪も用意されています。改憲発議、人災にも要注意です。

戻る